業績に貢献する徳山セメントへの投資と為替リスク

株式会社トクヤマは半導体用多結晶シリコンでトップシェアの企業でセメント事業も広く展開しています。
トクヤマは直近2年の業績を見ると減収増益傾向が見られますが、決して見通しの良い財務状況ではありません。
増益の理由が巨額の減損処理と原材料価格下落に伴う経費削減効果が大きく影響した側面が高く、また徳山セメントの業績好調なども黒字化に大きく寄与しています。
同社のマレーシア子会社が取り組む太陽電池向け多結晶シリコン事業が大幅赤字で特損計上し、親会社のトクヤマと本社を韓国ソウルに構えるOCI company Ltd.を引受先とした第三者割当とした新株発行を実施、これにより200億円の資金調達を行い、経営再建に取り組み、今後の業績改善に取り組みます。
マレーシアのプラントが大型であるため、安定した経営となると収益を拡大する可能性がありますが、逆に何らかの問題が出た場合財務的に悪影響を及ぼす可能性もあります。
直近2年の株価チャートを見てみると、2016年2月まで下値を下げ続けた同社銘柄ですが、その後10月までは一気に上昇し、現在小休止でやや株価を下げ、515円から434円(11月4日終値)となっています。
この銘柄への投資を考える場合、やや高値であると考えられますが、2016年に入って下値を切り上げているので、年末までに520円前後までは下値を切り上げる可能性があるでしょう。
この企業のリスクファクターとして、業績好調なセメント事業が原材料高などにより業績反転や為替リスクにさらされる事態となった場合、株価が大きく下振れる可能性があるため、投資判断は慎重に行いましょう。
業績を改善しているのは確かでありながら、有利子負債割合が多く、自己資本比率が低く、直近2年マイナス利益となり、無配が続いていることを考えると長期で持つ銘柄ではないことが分かります。